ホイールベアリング: その寿命と交換時期

SKFの整備技術2023-01-16

愛車に使用されているホイールベアリングは、長く使用して製品寿命を全うできる場合もあれば、あまり長持ちしない場合もあります。  それにはすべて、以下にご紹介する複数の要素が関係しています。
ホイールベアリングの交換についてお話しする前に、まず、不具合をもたらすさまざまな原因について簡単に見てみましょう。

ホイールベアリングに不具合をもたらす原因

ホイールベアリングに不具合が発生する主な原因は以下のとおりです。

  1. 品質。車のホイールベアリングには、常にさまざまなレベルの品質の製品が存在します。そのため、購入する際は適正な製品を選択することが非常に重要となります。軸受は強いストレスに耐え続けなくてはならないため、長持ちさせるためには、過度に傷みを与えることなく、熱に耐えうる高品質の材料で作られている必要があります。
  2. 取付け。前述のように、間違った工具を使用したり、工具を誤った方法で使用したりすると、取付け中に軸受が損傷し、性能が低下すると共に、寿命が短くなるおそれがあります。
  3. 走行状況。軸受は適切に潤滑する必要があります。これを一部でも変えてしまうと、軸受は早期に摩耗します。そのため、ホイールが水に浸かった状態で長時間運転すると、水が軸受に浸入し、塩(道路に散布された塩や、車が海岸近くを走っている場合の海水の塩)、砂、泥、ほこりをはじめとする汚染物質が、シールを通過して軸受内を転がる玉に入ってしまうおそれがあります。こうした状態が発生すると、汚染により軸受の寿命が急速に縮みます。
  4. 道路の状態。でこぼこ道で強い衝撃を受けたり、高速で穴を通過したりすると、車のホイールベアリングが損傷するおそれがあります。また、横方向の衝撃によって劣化する場合もあるため、縁石に当たらないように注意してください。
  5. 車のセットアップ。車のサスペンションを変更したり、大型のリムや低いウォールスレッドを備えたタイヤを取り付けたりすると、メーカーの仕様を変更していることになります。メーカーは、ホイールベアリングの要件を仕様に基づいて計算しているため、変更してしまうと適切ではなくなり、摩耗が早くなるおそれがあります。この場合の推奨事項は、自動車メーカーによって指定されたホイールの寸法とサスペンションの仕様を守ることです。

ホイールベアリングの寿命は?

ホイールベアリングを長持ちさせるにはどうすればいい?

ホイールベアリングを良好な状態に保つ方法はいくつかあります。ホイールベアリングの耐用年数を延ばすためのいくつかの推奨事項を以下にご紹介します。

第一に、ホイールベアリングにとって最善となるのは、落ち着いて運転することです。運転のしかたが極端だと、ホイールベアリング(およびその他の機械部品)の摩耗を早めます。そのため、例えばでこぼこ道は、高速で運転しないでください。 

また、ホイールベアリングの車への取り付け方が、性能の良し悪しに影響を及ぼします。指定されたトルクを超えて取り付けた場合、軸受が損傷するおそれが非常に高まり、寿命が短くなります。 

また、軸受の車への取付け・取外し用に特定のホイールベアリング取外し工具がありますが、それを使用しなかったり誤った使い方をしたりすることで、損傷するおそれもあります。そのため、常に専門家に依頼することをお勧めします。

ホイールベアリングの交換方法

ホイールベアリングの交換品を車に取り付ける工程を理解するには、まず、軸受には主に旧世代と新世代の2種類があることを知っておきましょう。旧世代の軸受は取付けが少し複雑ですが、必ずこの種の問題を解決するのに役立つ技術があります。この場合、新世代のSKFホイールベアリングキットを使用すると、車への取付けがかなり容易になります。 

手を汚してまで車を分解しようとする人はごくわずかです。また、実際に分解した場合でも、安全性を脅かすような間違った方法で行うと他の部品を損傷するおそれがあるため、しっかりとした知識を持っている必要があります。そのため、こうした作業は専門家に依頼することをお勧めします。 

このビデオを見て、交換方法をご確認ください。

よくある質問

ホイールベアリングの交換にはどのくらいの時間がかかりますか。

軸受が壊れてバラバラになっていなければ、専門家が古い軸受を取り出して新しい軸受を取付けるまで40分あれば十分だと言えるでしょう。しかしバラバラになっている場合は、さらに時間がかかります。 

ホイールベアリングはペアで交換しなければなりませんか。

これは、車のホイールベアリングが摩耗した原因によります。ホイールベアリングがすでに古くなっていたり、車を長期間使用していなかったりすることが理由の場合は、おそらく車のもう一方のホイールベアリングも非常によく似た状態になっており、すぐに故障するでしょう。この場合は、両方とも交換することをお勧めします。
たとえば、道路を運転していて大きな穴を高速で通過した場合は、おそらくそのホイールベアリングのみが影響を受けているため、ペアで交換する必要はありません。通常、交換を行う専門家は、他の軸受を交換する必要があるかどうかを判断できます。